エルサルバドル大統領が入国者への30日間の隔離を決定
(エルサルバドル)
メキシコ発
2020年03月12日
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は3月11日、世界保健機構(WHO)のテドロス・アダノム事務局長の新型コロナウイルス・パンデミック表明を受けるかたちで、今後、同国に入国する人はいかなる国・地域からであっても、入国後30日間隔離することを決定したと発表した。大統領府のツイッターは、「他国が感染者の確認後に対策を講じてきているのと同様に、私たちは全土を隔離することを決定した」との大統領のコメントを掲載している。また、大統領は「この対策が恐らく批判を受けるであろうことは承知している」ともコメントしている。同時に大統領は、大学を含む公立、私立の学校の授業等教育活動を21日間停止することも決定した。
エルサルバドルでは新型コロナウイルス感染者はまだひとりも確認されていないが、早い時点で新型コロナウイルス感染防止対策を講じてきていた。2月下旬に中国、イタリアおよび韓国からのいかなる渡航者もエルサルバドルに入国できないことを発表し、その後、3月2日に保険関係閣僚会議での決定事項として、エルサルバドルへの入国前30日以内に、中国、イタリア、韓国およびイランに滞在歴のある渡航者はエルサルバドルへの入国を禁止すると発表し、入国禁止条件を明確化した。その後、対象国にスペインが加えられた。ちなみに、サンサルバドル近郊のサルダーニャ病院に56人が隔離されているが、これは感染が疑われる人を治療していることを意味するものではないと大統領は説明している。
(稲葉公彦)
(エルサルバドル)
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