モディ首相、ブラック ジャック web
(インド)
ニューデリー発
2020年03月26日
インドのモディ首相は3月24日夜、新型コロナウイルスに関連した2度目の演説を行った。この演説では、3月25日から21日間、インド全土を「ロックダウン」すると宣言。現在インドにいる人々は、感染の拡大を防ぐため、自宅または滞在先にとどまらなければならない。モディ首相は、19日に行った1度目の演説でも、自発的に外出禁止を促す「Janta Curfew」を3月22日に実施すると呼び掛け成功したとしていたが、今回のロックダウンはそれよりも厳しく実行されるという。事実上、外出禁止令が出されたかたちとなった。モディ首相は、これ以上の新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、他人との接触を避け、距離をとることが何よりも重要だとし、国民へ理解と協力を呼び掛けた。
中央政府は各省庁、州政府に対して、ロックダウンを確実に実行するよう通達を出した。ロックダウン期間中の対応については、ガイドラインにまとめられている。ガイドラインによると、中央政府は防衛、警察、エネルギーなどを除き機能停止。州政府の機能は警察、治安維持、エネルギーなどを除き停止となる。病院、医療物資の供給などは機能が維持され、係る機能に必要な人員の移動やサービスは許可される。物流については、生活必需品の輸送や火事、治安維持、救急サービスなど以外は停止される。なお、人々の生活に必要な食料品店や医薬品店の営業は許可される。
所得税やGSTなどの申告期限が6月末まで延長
また同3月24日昼、ニルマラ・シタラマン財務相は、今回の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、企業の法令順守についての救済措置を発表した。2018年/2019年度所得税の申告期限や、年間売上高5,000万ルピー(約7,500万円、1ルピー=約1.5円)以下の企業の3月、4月、5月分の物品・サービス税(GST)月次申告書の期限は6月末まで延長。さらに、通関は24時間実施される旨もアナウンスされた。詳細はインド財務省プレスリリース(添付資料)参照。
(磯崎静香)
(インド)
ビジネス短信 66e0d97ef19086ac