インフレの改善傾向継続で、アルゼンチン中銀は政権発足後8度目の利下げ

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年03月11日

アルゼンチン中央銀行は3月3日、国内外43人の民間エコノミストらによる最新の経済見通しの集計中央値(REM)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した(表参照)。同見通しは毎月、中銀が民間エコノミストを対象に実施するアンケート結果で、最新の見通しは2月26~28日の期間に回収されたもの。

表 最新の主要経済指標の見通し(かっこは前回数値)

各項目について大きな変動は見られなかったが、2020年の年間インフレ率見通しは40.0%となり、3回連続で前月の調査結果に比べ改善(低下)した。2月の月間インフレ率見通しも2.5%と、前月調査の3.0%から改善がみられた。

インフレ率低下傾向の継続が見込まれる中、中銀は3月5日、政策金利を現行の40%から10日付で38%に引き下げることを発表した。アルベルト・フェルナンデス政権発足(2019年12月)後、8度目となる利下げで、政権発足時には63%だった政策金利が、わずか3カ月間で25ポイントも引き下げられたことになる。3月5日付「クラリン」紙によると、中銀は2月の月間インフレ率を2%以下と、REMの予想よりも低くなると予想している。

(津下みなみ)

(アルゼンチン)

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