縫製品製造業・輸出業協会が会員に工場閉鎖を要請

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年03月30日

バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)は3月26日夜に会員企業に向けて、「25日のハシナ首相から国民に向けた要請に従い、工場閉鎖を検討してほしい」と通知した。

バングラデシュ政府は、3月26日から4月4日までの10日間、原則全ての政府機関、民間事業者の業務を停止することなどを決定した。これを受けて、3月25日夜、ハシナ首相が国民に向けて演説を行い、自宅待機、安全確保に協力を求めた。演説では、輸出志向産業への300億タカ(約400億円、1タカ=約1.3円)の支援を表明し、10日間、工場閉鎖などに追い込まれる企業の従業員給与を補償することを決めた。また政府通達では、輸出志向型の工場は、必要に応じて操業できるとされていた。

BGMEAからの通知を受け、ジェトロが同組合役員に確認したところ、「首相演説を受け、工員の安全第一で同様の要請を行った。強制ではないため、各社が状況を踏まえ、判断してほしい」と回答した。同通知を受け、地場工場では既に閉鎖を決定しているところもあり、日系企業は今後の対応に追われている。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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