ジャカルタ州知事、人との接触を避ける対策を全在住者に要請

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年03月17日

ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン州知事は3月15日、同州の全ての在住者に対し、新型コロナウイルス対策として「Social Distancing Measure」(人との距離を取り、物理的接触を避ける等の対応)を導入することを要請した。同要請は、非常に緊急の用件を除いて外出しないこと、多くの人が集まる場所を避けること、人の集まる行事を延期すること、ジャカルタ特別州外に出ないよう努力すること、などからなる。

同要請は7点からなり、上記以外に、祈祷などは家で行うこと、レセプションを延期すること、子どもが外出しないよう保護者が呼びかけること、となっている。同知事は、それまでにも連日声明を発表し、13日には主な観光施設を当面休館すること、14日には全ての学校施設を14日間閉鎖し、自宅学習とすることなどを立て続けに決めた。

こうした矢継ぎ早の対応の背景には、ジャカルタ特別州で新型コロナウイルスの感染が拡大していることがある。3月15日には、インドネシア全体で21人の新たな感染が確認されたが、そのうち19人はジャカルタだった。同知事は13日、「すでにジャカルタの多くの地域で感染が確認されている」という認識を示している。なお、ジャカルタ特別州が発表している統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、感染疑いのある入院患者は増加しており、16日正午時点で159人となった。

同知事の要請を受けて、16日から学校施設は閉鎖され、公共交通機関(地下鉄、バス等)も運行時間を夕方18時までに短縮するなどの対応が取られている。

(山城武伸)

(インドネシア)

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