英国政府、国内の新型コロナウイルス感染拡大受け対策強化
(英国)
ロンドン発
2020年03月04日
新型コロナウイルス感染が英国でも徐々に広がりを見せている。3月3日までに国内で確認された感染者は51人。これまでに検査を受けた1万3,911人のうち51人を除き陰性だが、増加の速度は増しつつある。
こうした中、英国保健省は同日、感染に対する行動計画を公表した。現状では関連データが十分ではないため、集団感染が企業などの活動に与える影響は不透明としながらも、ピークの週には各職場の従業員の5人に1人が欠勤するような事態も起こり得ると指摘している。計画では「封じ込め」「研究」「遅延」「軽減」の4段階に分け、段階ごとにさまざまな対策を設定。現在は「封じ込め」と「研究」に重点を置いており、「遅延」「軽減」に移行する場合を想定して、その予備対応も進めている。感染がさらに拡大すれば、「遅延」段階の一環として、学校閉鎖や在宅勤務拡大の奨励、大規模集会の削減などの対策を取る可能性もあるとしている。
行動計画は一般住民ができる取り組みも列挙した。手洗いなど医療当局の勧告や外務省渡航勧告の順守、信頼できるブラック ジャック ゲーム ルール源に依拠することで誤ったブラック ジャック ゲーム ルールの流布の削減、ワクチンで予防できる病気を減らし医療機関の負荷を軽減するため自身と家族の予防接種状況を確認して対応、身近な高齢者や社会的弱者の状況確認、本当に必要な時のみ受診するなど医療機関や薬局の責任ある利用、大多数の感染者に向けたアドバイスは自宅での自己隔離と一般医薬品であることの受け入れなどを挙げている。
ボリス・ジョンソン首相は同日の演説で、前述の行動計画は「あらゆる事態に備えるため、世界有数の科学専門家の助言に基づき、可能なことを全て行うことを約束したものだ」とコメント。政府は3月2日、感染拡大阻止に万全を期すため、近く新たな法案を議会に提示することを発表。一方、イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、国内経済への影響を軽減するため利下げする可能性を示唆していると、複数の当地メディアが報じている。
日本訪問者は症状あれば申告必要
英国外務省は2月4日までに発出した中国本土への渡航に関する勧告(英外務省、ブラック ジャック)に加え、3月3日時点で韓国の大邱への渡航中止と清道郡への不要不急の渡航中止を、イタリアについてロンバルディア州の10市とベネト州の1市への不要不急の渡航中止をそれぞれ勧告している。
また、英国入国時の対応として、保健省と外務省は過去2週間に特定の国・地域を訪問した入国者に対して、感染リスクに応じて2つの区分に分けて勧告をしている(表参照)。日本はカテゴリー2に分類され、症状がある場合は他者との接触を避け、国営医療サービス(NHS)に申告する必要がある。入国に関する勧告は今後も随時保健省と外務省のウェブサイトで更新される。
(宮崎拓)
(英国)
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