カナダ・トルドー首相夫人が新型コロナウイルス感染、首相は自主隔離
(カナダ)
トロント発
2020年03月13日
カナダ首相府は3月12日、ジャスティン・トルドー首相の妻、ソフィー・グレゴワール夫人が新型コロナウイルス感染検査の結果、陽性となったことを発表した。トルドー首相は医師からのアドバイスに従い、14日間の隔離を伴う健康観察を始める。ソフィー夫人は講演先の英国から帰国して、11日夜に微熱などの症状が出ため、検査を受けていた。トルドー首相は夫人の検査結果がわかるまで、念のため自宅にとどまって勤務することを選択していた。
首相は、11日は各国の指導者らと電話会議をしたり、内閣の新型コロナウイルス対策特別員会の議論にオンラインで参加したりするなど、自宅で仕事を行ったが、12~13日に予定されていた、連邦政府関係者、州・準州首相との会議は中止となった。
このほか、シームス・オリーガン天然資源相とメアリー・エング中小企業・輸出振興・国際貿易相が自宅に隔離状態にある。トルドー首相、オリーガン天然資源相、エング中小企業・輸出振興・国際貿易相は、3月2~3日にトロントで開催されたカナダ探鉱者開発者協会(Prospectors & Developers Association of Canada、PDAC)のカンファレンスに参加し、講演を行っていたが、そのカンファレンスに参加していた男性が新型コロナウイルス感染検査で陽性だった(ブラック ジャック ディーラー)ことを受けての対応である。
なお、カナダ連邦政府は3月11日、新型コロナウイルスへの対応策として、10億カナダ・ドル(約750億円、Cドル、1Cドル=約75円)以上の基金設立と対応策を発表した。このうち、半分の5億Cドルは、州・準州のニーズに応じ、感染検査へのアクセスや医療用物資の調達、感染者の経過観察を強化するために利用される。また、抗ウイルス薬やワクチン開発、臨床試験などの研究開発費として、2億7,500万Cドルを割り振るとしている。
(酒井拓司、野口真緒)
(カナダ)
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