2019年の新車登録台数はほぼ前年並み
(イタリア)
ミラノ発
2020年02月13日
イタリアにおける2019年の新車登録台数は、前年比0.3%増の1,91万6,222台となった。大きな伸長はみられなかったものの、減少は回避した。
ブランド・メーカー別にみると、前年に引き続きフィアットが1位となったものの、前年比11.9%減の28万810台だった(表1参照)。一方で、ルノーグループ傘下のダチアが36.4%増の8万4,088台と大きく躍進し、9位に浮上した。日系メーカーでは、トヨタ、スズキ、マツダ、三菱自動車が増加したが、日産、ホンダ、スバルは減少となった。そのほか、31位のレクサスは、46.5%増と大きく伸長した。
人気モデル別にみると、フィアットの「パンダ」が前年比11.1%増の13万8,133台と好調で、前年と変わらず1位を維持した(表2参照)。また、ブランド・メーカー別と同様に、モデル別でもダチアが大きく躍進しており、ダスターが57.9%増の4万3,701台で3位に躍り出た。
エンジンの種類別にみると、ガソリン車が全体の44.4%、ディーゼル車が40.0%となり、前年まで半分以上のシェアを占めていたディーゼル車をガソリン車が上回るかたちになった(表3参照)。
また電気自動車(EV)は、わずかではあるがシェアを拡大した。外国自動車代理店組合(UNRAE)によると、2019年のEVの新車登録台数は、前年比で2.1倍の1万,566台を記録している。詳細なデータが明らかとなっている2019年1~8月をみると、4割は個人向け、3割は長期リース向けのものだ。また、2018年の登録車種は22車種だったが、2019年(1~8月)は26車種に拡大している。
イタリアでは、2019年予算法で、EVやハイブリッド車など環境負荷の少ない車種の購入に対する補助金「エコボーナス」制度が成立した。4輪車については、2021年末の新車登録までが補助の対象となっている。
(山崎杏奈)
(イタリア)
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