商務部、ブラック ジャック ストラテジー
(中国)
北京発
2020年02月12日
新型コロナウイルスの累計感染者は、中国全土で4万4,653人(2月12日午前0時時点、以下同)となり、前日より2,015人増加した。湖北省での感染者は3万3,366人に達し、全体の74.7%を占めた。広東省(1,219人)、浙江省(1,131人)などでも引き続き感染が拡大している(注)。中国全土の死者は1,113人(前日比97人増、うち湖北省が94人)、退院した感染者は4,740人となった。
操業再開・マスク調達など、外資系企業の新型コロナウイルス対応を支援
商務部は2月10日、「新型コロナウイルスに対する積極的対応、外資系企業に対するサービスや投資誘致の取り組みに関する通知」を発表した(通知の詳細は添付資料を参照)。同通知は、商務部が各地方の商務部門に対して、党中央や国務院の新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底する前提の下で、あらゆる手段を用いて外資系企業に対するサービスや投資誘致業務を行う目的で通知したもの。
主な内容としては、感染防止対策を徹底する前提の下、外資系企業の操業再開に先立つ各種の準備作業を支援するなど、外資系企業が秩序ある操業・生産の再開を行えるよう全力でサポートするとした。また、企業のニーズを満たすためマスクや防護服、ゴーグルなどの防護用品生産を迅速に再開すること、企業による防護用品調達を支援すること、インターネットなどを活用した企業と労働者間の人材マッチングを支援することなども盛り込まれ、操業再開に当たって外資系企業にとって関心が高いとみられる問題について、商務部門が積極的に対応する姿勢が示された。このほか、中国企業に勤務する外国籍従業員やその家族の防疫支援などについても言及されている。さらに、感染が拡大している状況を踏まえ、インターネットなどを積極的に活用して投資促進や投資誘致を行う方向性も示された。
同通知を踏まえて、今後、各地方の商務部門などにおける外資系企業の新型コロナウイルス対応を支援する取り組みの具体化が期待される。
(注)日本の外務省は2月12日、日本上陸の申請日前14日以内に浙江省における滞在歴がある外国人などについても、特段の事情がない限り、入国を制限すると発表した。
(小宮昇平)
(中国)
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