ハンガリー、新型コロナウイルスに関する無料ホットラインを運用
(ハンガリー)
ブダペスト発
2020年02月20日
ハンガリー首相府長官のグヤーシュ・ゲルゲイ氏は、2月13日の定期記者会見で、新型コロナウイルスに感染したハンガリー人については政府にはまだ報告されておらず、ハンガリー国内にも感染者がいないことを確認した、と述べた。同長官は、現在中国に滞在しているハンガリー人は188人で、そのうち2人は武漢に滞在しているとした。同長官は、ハンガリー政府の支援によって中国から帰国した7人のハンガリー人は入院しており、2月16日に退院する予定だと述べた(注)。また、同国の新型コロナウイルス対応チームが策定した28項目の行動計画には、あらゆる予防、準備に係る決定や方策が盛り込まれていると強調した。
カーシュレル・ミクローシュ人材相は1月28日、疫病に関するハンガリーの体制は経験豊富で、さまざまな状況でその有効性、備えができていることを証明してきたと述べた。南ペスト中央病院を潜在的な患者の対応や治療に、国立公衆衛生センター(NNK)を感染の診断に充てるとした。
NNKは2月3日以降、新型コロナウイルスに関する一般の問い合わせに対応するために、無料のホットラインを運用している。
また、ブダペスト空港によると、中国からの直行便で到着する乗客には1月31日以降、空港で検査が行われているとのことだ。体温測定で一定のレベルを超えた場合、医療スタッフによる追加の検査が行われる。また、中国人観光客を乗せたプラハからのバスが当局によりチェコ・ハンガリー間の国境で停車させられ、乗客の体温が測定されたという報道も出ている。
なお、ブダペスト空港の1月31日の発表によると、ブダペストと中国4都市の間の直行便は停止されることになっている(表参照)。中でも、海南航空は2019年12月27日から重慶~ブダペスト間の直行便を開始したばかりだった。また、中国国際航空は2月19日、21日、26日の北京~ブダペスト間のフライトをキャンセルした。
(注)なお、入院していた7人については予定どおり、2月16日に退院したと報じられている。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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