2020年米大統領選挙の世論調査、民主党でブルームバーグ氏の支持伸長
(米国)
米州課
2020年02月21日
米国エマーソン大学が2月19日に発表した2020年大統領選挙などに関する世論調査結果(注)によると、米国大統領選挙に向けた民主党候補者の誰を支持するかという問いに対して、バーニー・サンダース氏が29%と首位に立った(表1参照)。ジョー・バイデン氏が支持率を1月の前回調査から8ポイント落とし2位(22%)となった一方、マイケル・ブルームバーグ氏は支持率を7ポイント上げ、3位(14%)に浮上した。ブルームバーグ氏は2月19日に開催された第9回民主党候補者討論会で、初めて討論会に臨んだ。
各候補の支持層別支持率にみると、サンダース氏は50歳以下が39%と、他候補(バイデン氏16%、エリザベス・ウォレン氏15%、ブルームバーグ氏9%)を大きく引き離した。また、サンダース氏は白人層の支持率も最も高く(35%)、非白人層でもバイデン氏(28%)に次ぐ支持(22%)を集めた。エマーソン大学の世論調査を担当するスペンサー・キンボール部長は「サンダース氏は(民主党予備選挙の)最有力候補としての地位を固めた」とコメントしている。
各候補者の詳細は、添付資料参照。
ドナルド・トランプ大統領の仕事ぶりについては、賛成が48%(前回47%)、反対が44%(48%)で、調査開始以降最も大きく賛成が反対を上回った。トランプ大統領と民主党候補者との直接対決を想定した質問では、サンダース氏のみがトランプ氏の支持を上回り、ほかの候補との対決ではトランプ氏が優位に立った(表2参照)。
大統領選挙で最も重視する項目としては、経済の29%に続いて、ヘルスケア(20%)、社会問題(12%)、環境問題(9%)、移民政策(8%)の順となっている(表3参照)。
民主党では今後、2月29日のサウスカロライナ州での予備選挙に先立ち、2月25日に第10回討論会が同州チャールストンで開催される予定だ。同討論会には2月19日時点で、サンダース氏、バイデン氏、ウォレン氏、ブルームバーグ氏、ピート・ブティジェッジ氏、エイミー・クロブチャー氏が参加の予定。
なお、2月12日にデバル・パトリック氏が予備選からの撤退を表明し、民主党の大統領候補者は8人となった。
(注)調査の実施時期は2月16~18日、対象者は全国の有権者1,250人、うち民主党予備選挙の投票予定者573人。
(甲斐野裕之)
(米国)
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