2019年の実質GDP成長率は1.7%、2年連続で減速

(オランダ)

アムステルダム発

2020年02月28日

オランダ中央統計局(CBS)は2月13日、2019年の実質GDP成長率(速報値)を1.7%と発表した。2018年の2.6%から0.9ポイントの低下となり、2年連続で前年の成長率を下回った(図参照)。

図 過去10年間の実質GDP成長率(前年比)

需要項目別にみると、総固定資本形成は前年比5.3%増と伸び、成長に大きく寄与した(表参照)。特に、乗用車部門および商業ビルへの投資が増加したことによるもので、住宅用不動産やインフラ、航空機、機械などの分野での投資も増加した。ただし、住宅用不動産への投資は、前年の7%増に比べ1.5%増にとどまった。

最終消費支出は1.4%増で、前年(前年比2.1%増)と比べると低い伸びになった。家具や電化製品(オーディオ、テレビ、コンピュータ、電話、家庭用電化製品など)および衣服などへの消費が伸び、一方で乗用車への支出は低かった。また、ホテルやレストラン、さらに交通および通信サービスへの支出が増加し、サービスへの支出は国内消費支出全体の半分以上を占めた。

財とサービスの輸出は、前年の3.7%増に対して2019年は2.6%増にとどまった。輸出が増加したのは主に機械と化学製品、石油製品、衣服、繊維といった品目で、再輸出(輸入製品の輸出)は増加したものの、国内製品の輸出は減少した。

財とサービスの輸入は3.2%増で、輸出よりも伸びが大きくなった結果、純輸出がGDP成長率を押し下げた。

表 需要項目別の実質GDP成長率〔前年(同期)比〕

産業別にみると、建設業が4.7%増と最も高い伸びをみせたが、前年(7.7%増)に比べると鈍化した。これに、ブラック ジャック ランキング通信(3.7%増)、電気・ガス供給(3.2%)が続いた。製造業は、機械、電気製品の輸出が引き続き好調だったため、増加(0.8%増)となったが、前年に比べて伸び悩んだ。また、鉱業および採石業セクターは前年に引き続き減少した。

(高橋由篤)

(オランダ)

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