新型コロナウイルス、湖北省は操業・学校再開予定日を延期
(中国)
北京発
2020年02月14日
新型コロナウイルスの累計感染者は、中国全土で6万3,851人(2月14日午前0時時点、以下同)、13日の新規感染者数は5,090人と発表された。湖北省での感染者は5万1,986人に達し、全体の81.4%を占めた。なお、湖北省は2月13日分から臨床診断によって判明した感染者も含めた数の公表を開始した。広東省(1,261人)、浙江省(1,155人)などの地域でも引き続き感染が拡大している。中国全土の死者は1,380人、退院した感染者は6,723人となった(添付資料参照)。
湖北省、企業の操業再開を2月21日以降に延期
湖北省政府は2月13日、企業の操業再開と学校の再開に関する通知を発表した。それによると、医薬品や医療機器、防護製品、公共インフラ、生活必需品の生産企業以外の湖北省の各種企業は2月21日午前0時以前に操業を再開してはならない。また、同省内の大学や専門学校、中学校、小学校、幼稚園などについては再開を延期し、具体的な再開時期はウイルス防疫状況などに基づき、科学的評価を経た上で決定するとした。なお、湖北省では2月10日、省内の全小区(居住区)で「封鎖式管理」を行うとの通知が発表されている。通知によると、小区では1つの出入り口のみを通行可能とし、通行に当たっては体温検査と登録が必須となり、体温が37.3度以上の来訪者は出入りを禁止する。
李克強首相は2月13日、新型コロナウイルスの感染拡大防止ワーキンググループ会議を開催し、湖北省と武漢市における感染の拡大防止を最重点分野として取り組み、患者を分類して重症患者の集中的な治療を行うこと、湖北省・武漢市に医療人員を増援することなどを指示した。
この会議では、ビッグデータやインターネットによって濃厚接触者や感染リスクの高い人の発見・モニタリングを行うことで防疫対策を進めるとした。さらに、各省が責任を持って管轄地域の感染状況に応じて差別化した感染拡大防災策を策定し、状況を見ながら正常な生産活動や生活を回復させること、一律の措置(中国語で「一刀切」)を取らず、偏った極端なやり方は是正することなども指示した。
(小宮昇平)
(中国)
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