ブラック ジャック コツ初出展
(英国)
ロンドン発
2020年02月04日
教育とその技術に関する展示会「BETT2020(British Educational Training and Technology Show)」が1月22~25日、英国ロンドンで開催された。1985年から開催されている同展示会(以下、BETT)は今回で36回目。世界100カ国以上から教育機関とIT企業関係者ら3万4,000人以上が来場、800社を超える企業が出展した。教育に関する展示会としては世界最大規模のBETTには、大手IT企業が軒並み出展したほか、IT教育技術(EdTech)分野のスタートアップ企業も100社以上が参加した。
日本企業は、アーテックやカシオ、エルモ、エプソンなどが出展したほか、ジェトロも日本ブースを初出展し、公募で選ばれた10社を紹介した。人工知能(AI)利用学習ソフトを提供するアタマプラス、新しい教育コンテンツなど3種類のサービスを提案したベネッセ、学校教育支援システムを提供するコードタクト、次世代の教育課程用教材を提供するエナジード、プログラミングのコンテストを主催するGPリーグ、「考える力」を育むための多数のゲームアプリを運営する花まるラボ、そろばんアプリ「そろタッチ」で指導する学習塾デジカ、運動指導者向け動作解析アプリを提供するスポーティップ、個々に合ったメニューを提供することで自立学習を支援するすららネット、新世代の子供に向けた芸術開発ソフトトイプットだ。
会場では、教育技術の向上を目的とするセミナーやカンファレンスなどが多数開催された。また、教育システムの出展の中には、児童がタブレット機器を使用し、その学習データを教師やAIがチェックや分析をできる仕組みのものが多くみられた。
英国政府はEdTechに力を入れており、2014年にはプログラミング教育「Computing」を5歳から必修科目とし、大学入試科目にも取り入れている。また、教育省や関連団体はファンディング・プログラムを運営し、EdTechセクターの企業や製品の開発を支援している。英語による発信力を背景に発展し続けてきた英国教育産業だが、EdTech分野でも世界をリードしつつある。
日本ブースに出展した参加企業の多くからは、出展や学校視察を通じ「世界各国の業界関係者と触れあうことができて良かった」「教育に実際に携わる教員と接触できた」という評価の声が聞かれた。
(岩井晴美)
(英国)
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