2019年の輸出入、化学・医薬品が牽引して過去最高を更新
(スイス)
ジュネーブ発
2020年02月14日
スイス連邦関税局の1月28日の発表によると、2019年のスイスの貿易は、輸出が前年比3.9%増の2,423億スイス・フラン(約27兆1,376億円、CHF、1CHF=約112円)、輸入が1.6%増の2,050億CHFとなり、4年連続で過去最高を記録した(表1参照)。世界貿易と経済を取り巻く不確定要素を背景にしながらも、輸出入ともに記録的な水準に達し、貿易収支は化学品・医薬品関連品の619億CHFの輸出超過に牽引され、373億CHF(前年比59億CHF増)の黒字となった。
品目別にみると、輸出では、全体の約2分の1を占める化学品・医薬関連品が前年比で9.8%増と大きく伸び、全体を牽引した(表1参照)。これは主に、免疫学的製品や医薬品の輸出増加による。輸送用機器、製紙・印刷・出版物もそれぞれ12.6%増、9.7%増と拡大した。一方、機械および電気・電子機器、金属、プラスチックは好調だった2018年から一転して、それぞれ4.4%減、5.7%減、3.2%減となった。
輸入でも、全体の4分の1を占める化学品・医薬品関連品が大きく寄与し、主に薬品や原材料の増加により前年比5.0%増の伸びとなった。一方、次に構成比の大きい機械および電気・電子機器は、前年度とほぼ同水準(0.3%減)の輸入額にとどまった。
ブラック ジャック トランプ やり方みると、輸出では、米国向けが前年比9.1%増と引き続き好調だった(表2参照)。アジア向け、欧州向けは、それぞれ前年比3.5%増、3.1%増とほぼ同じペースで緩やかに伸びた。欧州ではスペイン(14.3%増)、オランダ(14.7%増)ベルギー(24.0%増)、ロシア(23.7%増)向けが好調で、主に医薬品の輸出により伸びた。一方、フランス(6.0%減)、イタリア(2.0%減)、英国(1.8%減)向けは減少した。アジアでは中国(9.7%増)、日本(4.7%増)、シンガポール(13.3%増)が増加したが、香港(7.7%減)は減少に転じた。
輸入では、アジアが輸入額増加に最も寄与した。特に顕著だったのが宝飾品を中心としたアラブ首長国連邦(UAE)(前年比19.9%増)の急増で、中国も149億CHF(4.5%増)と過去最高額を記録した。一方で、日本は1.2%減と後退した。米国は9.3%増と大きく伸びた。欧州は英国とスペインがそれぞれ21.2%増、16.2%増と大きく伸びたが、フランスとアイルランドがそれぞれ6.8%減、12.3%減と大きく減少し、全体では前年度とほぼ同水準(0.2%増)にとどまった。
(竹原ベナルディス真紀子、城倉ふみ)
(スイス)
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