大統領が年次教書演説、デジタル経済への移行を中期目標に設定
(ウズベキスタン)
タシケント発
2020年02月03日
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は1月24日、上院議会向けに年次教書演説を行った。毎年設定される社会経済政策のテーマは「科学、啓発、デジタル経済発展」とした。このほか、2019年の実績と2020年の課題を発表した。
ミルジヨエフ大統領は2019年の経済分野での実績として、外国直接投資の受入額が2018年比3.7倍の42億ドルになったこと、GDP成長率が5.6%を記録したことに言及。また、税制改革の実施や起業数の増加、世界銀行「Doing business」での順位向上、査証免除国の増加によるインバウンド観光客の増加などを挙げた。
さらに、同大統領は「持続的成長のためにはデジタル知識、カジノ ブラック ジャック技術に深く習熟しなければならない」とし、ITが製品やサービスの質の向上、費用削減のみならず、腐敗対策や効率的な政府運営、人々の生活向上など社会分野の発展にも大きく貢献するものと発言。「設備、多額の資金とリソースを必要とすることは十分理解しているが、今始めなければならない」と述べ、デジタル経済への速やかな移行が、今後5年間の優先的課題であることを宣言した。2019年からスタートしたIT分野のスタートアップ支援機関「ITパーク」を地方都市に拡大させることや、2カ月以内に政府プログラム「デジタル・ウズベキスタン2020」を策定することを指示した。
2020年内に取り組むべき課題として、ミルジヨエフ大統領は9つのテーマを列挙した(表1参照)。課題の1つ目には、インフレ抑制とマクロ経済の安定を挙げた(公共料金の引き上げ、インフレターゲット制度の導入などを2019年から実施)。このほか、法・司法制度の改革にも触れ、積極的に司法の独立や、法制度の近代化、汚職の撲滅などを進める意向を示している(表2参照)。
(高橋淳)
(ウズベキスタン)
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