タイ国境のポイペトで新たな経済特別区(SEZ)が開業
(カンボジア)
プノンペン発
2020年01月08日
タイ国境沿いのカンボジア・ポイペト地区に3つ目の経済特別区(SEZ)となる「ポイペトPPSEZ」が12月9日、開業した。同SEZはプノンペン経済特別区(PPSEZ)を運営するPPSEZ社が同地区に進出し、開発した。開発面積は68ヘクタールで、PPSEZから移管した高い管理ノウハウ、安定した電力などのインフラ供給を特長とし、レンタル工場も有する。
また、同SEZ最初の入居企業として、電子部品および機器用ワイヤハーネス製造の日系企業スミトロニクス・マニュファクチャリング・カンボジアが自社工場を建設し、同SEZと合同の開所式が行われた。カンボジア政府からはソクチェンダ首相補佐特命相兼カンボジア開発評議会(CDC)事務局長、日本側からは在カンボジア日本大使館の三上正裕大使をはじめ多数の関係者が出席した。
ポイペト地区は、「タイプラスワン」の重要拠点として注目を集めている。同地区で稼働するSEZには日系企業8社が進出し、タイ向けの製造事業を行っている。カンボジアの労務費がタイの水準の4割弱な(注)ことに加え、タイ・カンボジア国境の新たな通関拠点の設置も計画されており、在タイ製造業の同地区への進出が期待されている。
(注)「2019年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」によると、製造業・作業員に対する年間実負担額はカンボジアが2,989ドル、タイが8,128ドルとなっている。
(脇坂敬久)
(カンボジア)
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