2019年の自動車販売は前年比22.8%減と低迷

(トルコ)

イスタンブール発

2020年01月28日

トルコ自動車販売協会(ODD)のプレスリリース(1月3日)によると、2019年の国内自動車販売台数(小売り)は、乗用車が前年比20.4%減の38万7,256台、軽商用車が31.8%減の9万1,804台で、全体の販売台数は22.8%減の47万9,060台だった。同販売台数は2016年比で半減しており、最近3年間の販売不振がうかがえる。

乗用車販売は、例年どおりセダンタイプが中心で、全体の49.9%(19万3,082台)を占める。スポーツ用多目的車(SUV)タイプは、25.4%のシェア(9万8,509台)で、ハッチバックのシェア20.9%(8万788台)を初めて上回った。軽商用車の販売シェアは、バンが72.7%(6万6,704台)と大半を占め、軽トラックが11.8%(1万838台)、ミニバスが7.8%(7,203台)、ピックアップが7.7%(7,059台)だった。

トルコで販売実績のある42社のうち、フィアットが自動車販売台数1位で、全体の15.9%(7万6,251台)を占めた(添付資料表1参照)。同社の販売台数は前年比8.8%増と、トップ15社以内で販売台数が上昇した唯一のブランドとなった。ルノーは24.3%減(6万4,977台)で2位、フォルクスワーゲンが27.4%減(4万8,496台)で3位、フォードは28.0%減(4万7,107台)で4位になった。日本企業では、いすゞ(58.7%減、925台)、マツダ(58.5%減、417台)、日産(50.4%減、1万3,067台)の落ち込みが大きかった。

自動車工業協会(OSD)によると、2019年のトルコの自動車販売(出荷)台数は23.3%減で、49万1,909台だった(添付資料表2参照)。国内生産車は12.1%減、輸入車は30.3%減となった。2015年をピークに市場の縮小傾向が続き、国内販売における輸入車の割合は56.3%と、過去5年の最低値となった。なお、2019年11月末時点の自動車登録台数(2,317万769台)のうち、54.0%の1,251万9,508台が乗用車となっている(添付資料表3参照)。

2019年は通貨トルコ・リラが安定性を回復し、中央銀行が政策金利を引き下げたため、2019年末にかけて自動車ローンの金利が低下した。これを受けて、自動車販売台数の上昇がみられた(添付資料図参照)。当地紙「ハバールテュルク」によると、OSDのハイダル・イェニギュン会長は、2019年の販売台数(出荷)は過去16年間で最低だが、2020年の販売台数は18%増の約58万台になると予測している。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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