政府、支援対象のスタートアップ123社「フレンチ・テック120」を発表
(フランス)
パリ発
2020年01月29日
フランスのセドリック・オ経済・財務相および行動・公会計相付きデジタル担当副大臣(閣僚)は1月20日、政府の強力な支援の対象となるスタートアップ企業123社「フレンチ・テック120(FRENCH TECH 120)」を公表した。政府はフレンチ・テック(2019年8月15日付地域・分析レポート参照)の新たな措置として、選定企業に対しブラック ジャック 確率展開や資金調達、市場アクセス、人材募集を支援するほか、企業ニーズに応じて関係行政機関による支援を円滑化することで、スタートアップの成長加速を後押しする。
「FRENCH TECH 120」に選ばれた企業の内訳は、2019年9月18日に発表した最有望スタートアップ40社「NEXT40」(関連トランプ ゲーム ブラック)と、政府が今回新たに選定した企業の83社。政府は2019年10月24日、資金調達額と売上高増加率の2項目を基準に、州ごとにそれぞれの基準に照らして最優良のスタートアップを1社ずつ、各州最低2社の選定を義務付けて公募を行った。選定企業は毎年見直されるが、再選定もできる。
具体的な選考条件は、まず、創業15年未満のイノベーション企業、かつ、本社がフランスに所在、買収されていないことが前提となる。その上で、資金調達額の基準は、直近2年間にエクイティファイナンス(注)による2,000万ユーロ以上の資金調達の実績、売上高増加率の基準は、売り上げ300万~1,000万ユーロの企業の場合は過去3年の売上高増加率が50%以上、1,000万ユーロ超の企業は同25%以上。なお、各地域圏ごとに資金調達額、売上高増加率で最優良の企業は1社ずつ、各地域圏で計2社が自動的に選定された。
オ副大臣は「フランスの魅力の強化とフレンチ・テックの発展により、フランス全土に経済発展と雇用創出が見込まれる。『フレンチ・テック120』の3分の1は地方(イル・ド・フランス地域圏外)にある。これは、フレンチ・テックのエコシステムを反映するものであると同時に、デジタル(スタートアップ企業)による雇用の機会を全国に拡充するための機会にしたいという政府の意思を示すものだ」と述べた。
政府はフランス全土でエコシステムを盛り上げ、「フレンチ・テック120」を雇用促進の原動力と捉える一方、選ばれた企業に対し、環境や多様性、男女平等の観点から、社会への影響改善への取り組みを求めている。
政府は2020年に「フレンチ・テック120」により1万1,000人以上の、またスタートアップ全体では2万5,000人の雇用創出を見込んでいる。
(注)借り入れではなく、株式発行(増資)による資金調達。
(奥山直子)
(フランス)
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