メキシコ政府、ブレグジット移行期間中の英国との特恵関税率継続を確認

(メキシコ、英国)

メキシコ発

2020年01月31日

欧州議会本会議で1月29日にEU・英国間で合意した英国のEU離脱(ブレグジット)協定が承認されたことを受け(2020年1月30日記事参照)、メキシコ経済省は1月30日にプレスリリースを発表、ブレグジット移行期間の12月31日まで、および1回だけ認められる1年または2年間の延長期間中は、メキシコとEUとの自由貿易協定(FTA)(TLCUEM)に基づく英国との貿易について特恵関税率が引き続き適用されると確認した。

TLCUEMはメキシコにとって7番目のFTAで、2000年7月に発効した。2013年7月1日にクロアチアがEUに加盟したことで、メキシコとEU28カ国のFTAとなっている。2019年1~10月のメキシコから英国への輸出額は7億2,854万ドルで、主な輸出品目としては、金(HS7108)が1億7,224ドル、携帯電話などの通信機器(8517)が1億2,994万ドル、ハードディスクなどの記憶媒体(8471)が4,744万ドルだった。同期間の輸入額は15億975万ドルで、主な輸入品目は、エチルアルコールなどの有機化合物(2208)が1億6,664万ドル、アセンブリー用航空機部品(9806)が1億5,712万ドル、乗用車(8703)が9億ドルで、貿易収支はメキシコの7億8,121億ドルの赤字だった。

投資面では、メキシコ経済省外国投資局によると、1999~2019年第3四半期(7~9月)の英国からの直接投資額(国際収支ベース)は170億1,000万ドルで、同期間のEU全体からの直接投資額の9.6%だった。

(志賀大祐)

(メキシコ、英国)

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