2019年の自動車販売台数は前年比8.2%減、日系では堅調なメーカーも
(中国)
広州発
2020年01月17日
中国自動車工業協会は1月13日、2019年の自動車販売台数が前年比8.2%減の2,576万9,000台だったと発表した。販売台数は2年連続で前年比減となり、ピークの2017年と比べ約300万台減少した(図1参照)。
このうち、乗用車は前年比9.6%減の2,144万4,000台となり、減少幅は全体を上回った。カテゴリー別では、セダンが10.7%減、スポーツ用多目的車(SUV)が6.3%減、多目的車(MPV)が20.2%減、クロスオーバーが11.7%減だった。
また、商用車は前年比1.1%減の432万4,000台となった。
単月で18カ月連続のマイナスに
単月で販売台数の伸び率をみると、2019年12月は前年同月比0.1%減となり、18カ月連続でマイナスだった(図2参照)。ただし、減少幅は縮小している。
国別メーカーの2019年通年の販売台数では、中国ブランドの乗用車が前年比15.8%減の840万7,000台となり、全体を大きく押し下げた。乗用車販売台数に占めるシェアは39.2%と、2.9ポイント低下した。
中国ブランドがシェアを落とす中で、日系上位3社は堅調さを維持している。トヨタ自動車は前年比9%増の約162万台、ホンダは8.5%増の155万4,433台と増勢を維持した。日産自動車は0.1%減の154万6,891台(輸入車を含む)となったものの、市場全体と比べると、わずかな減少にとどまっている。
同協会では、2019年は米中貿易摩擦、環境基準の強化、新エネルギー車補助金の削減などの影響を受け、下押し圧力が大きかったとしつつ、企業努力により下半期は回復傾向にあり、自動車業界全体は合理的な水準を維持したとしている。
(河野円洋)
(中国)
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