MaGICによるアクセラレータ・プログラム、24社が卒業
(マレーシア)
クアラルンプール発
2019年12月05日
マレーシア・グローバル・イノベーション&クリエイティビティ・センター(MaGIC)は11月13日、第3回グローバル・アクセラレータ・プログラム(GAP)を卒業するスタートアップ企業の「デモ・デー」を開催した。
GAPは、マレーシアのエコシステムを発展させるため、2017年から国内に限らず、世界中のスタートアップを集めて支援している。第3回GAPには、68カ国の1,170社から応募があり、30社が選定された。
選定されたスタートアップは、MaGICの施設の利用、メンターからのメンタリング、パートナー企業とのマッチング機会など4カ月間にわたる研修プログラムに参加し、プログラム最終日のデモ・デーで、マレーシアをはじめASEANから招かれた投資家に対し、各社5分間のピッチを行った。
日本市場への展開には関心も
ピッチした24社(6社は途中で脱落)のうち、マレーシアのスタートアップが17社と大半だったが、インド企業2社のほか、インドネシア、ケニア、ミャンマー、ロシア、ベトナムの企業もあった(添付資料参照)。分野は、フィンテック、教育、交通、モノのインターネット(IoT)などだ。
マレーシアで働くバングラデシュ人などの外国人労働者を対象に、スマートフォンを利用して、母国語が話せる医師による診断を受けられるアプリを開発しているclicknCareの創業者であるスルタノール・レザ氏は「まず、外国人労働者数が多いマレーシア、タイ、シンガポールに重点を置き、将来的には日本や香港にも進出するかもしれない」と述べた。
オンライン会計サービスプロバイダーであるGA ALLIANCEの共同創設者のヨン・チーヨン氏は「まずはシンガポール、香港、オーストラリアを狙う。言葉の壁を越えられれば、将来、日本市場まで拡大したい」と語った。
オンライン外貨両替サービスを両替業者に提供するCurrenSeekは、インドネシアに進出を果たしている。共同創設者のハキム・カリム氏は「次の目標はタイ」だという。日本については「言葉や市場理解などが難しく、日本政府などのサポートがあれば検討したい」と話した。
(エスター頼敏寧)
(マレーシア)
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