EU域内の強盗発生、ベルギーで最も頻度が高く
(EU、ベルギー)
ブリュッセル発
2019年12月02日
EU統計局は10月31日、EU域内における強盗の発生件数を公表した。直近の2017年のデータによれば、人口10万人当たりの強盗発生件数はベルギーが167件で最も多かった。
欧州域内での強盗発生件数は減少
EU統計局の発表によれば、EU域内で各国警察に通報のあった強盗発生件数は2017年で約39万6,000件となり、2011年の約52万2,000件と比較して24%減少した。同局の定義では、「強盗(Robbery)」は武器や凶器などを用いた金品の強奪を指し、すり、置き引きなどの暴力や脅威を伴わない盗難、盗難を伴わない暴行は含まれない。
2017年の人口10万人当たりの強盗発生件数を国別(注)みると、ベルギー(167件)、フランス(150件)、スペイン(144件)、イングランドおよびウェールズ(132件)、ポルトガル(115件)の順に多かった。最も少なかったのはスロバキアとハンガリー(各9件)で、次いでリヒテンシュタイン(11件)、スロベニア(12件)も低水準だった。
強盗発生の頻度が最も高い結果となったベルギーでは、在ベルギー日本大使館が繰り返し在留邦人や出張者・旅行者への注意喚起を行ってきた。今回のEU統計局の発表について、11月27日掲載の領事サービス・安全対策メールマガジンで取り上げたほか、4月17日掲載の同メールマガジンでも、強盗被害について緊急報告を行っていた。同大使館領事部は、「必要に応じて管轄の警察にも善処の申し入れを行うなど、積極的に取り組んでいきたい」と11月27日掲載の同メールマガジンで述べ、被害にあった場合の領事部へのブラック ジャック ディーラー提供を呼び掛けている。
(注)英国のデータは、「イングランドおよびウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」に分けて集計されている。
(安田啓)
(EU、ベルギー)
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