ファラベラ系列の新ショッピングモール、サンティアゴで開業
(チリ)
サンティアゴ発
2019年12月26日
チリ・サンティアゴ市のラスコンデス区で12月12日、新たなショッピングモール「オープン・ケネディ(Open Kennedy)」が営業を開始した。小売り大手のファラベラ(Falabella)が所有するモールで、まだ工事が完了しておらず、一般に開放されていないエリアも一部存在するが、全体の8割の約70店舗が利用可能だ。これからレストランフロアや子ども用の遊戯スペース、企業向けのコワーキングスペースなどが続々とオープンする予定だ。2021年にはイケアの南米初店舗も営業を開始すると予告されている(2019年9月13日記事参照)。施設の規模は、チリ最大級のショッピングモールのコスタネラセンターなどと比べるとやや小ぶりだが、トットゥス(Tottus)やソディマック(Sodimac)などの大型スーパーやホームセンターと直結しており、ユーザーの利便性は高いと言えるだろう。
フルオープンに至っていない中で存在感を見せているのは、H&Mとデカトロン(DECATHLON)の2社だ。前者はオープン・ケネディ内に3フロアを構え、従来のファストファッションだけでなく、小規模ながら店舗内の一部区画を家具や寝具をはじめとするインテリア用品の販売に充てている。後者のデカトロンは、欧州を中心にグローバルに店舗を展開するフランスのスポーツ用品店で、オープン・ケネディ内には2フロアを構える。ウエアやシューズを含むさまざまなスポーツ用品をリーズナブルな価格で販売しており、チリでは取り扱いが珍しい乗馬やアーチェリーの関連用品に加え、空手や柔道などのコーナーも設置している。
オープン・ケネディが立地するのは、ラスコンデス区を東西に走るプレシデンテ・ケネディ通り沿いで、すぐ向かいには同じく巨大ショッピングモールのパルケ・アラウコ(Parque Arauco)がある。10月上旬から続く反政府デモの若者を中心とする集団が11月27日にパルケ・アラウコ内で抗議活動を行ったという経緯もあり、オープン・ケネディの現在の営業時間は午後10時までだが、日々の治安状況により調整される見通しとなっている。
(佐藤竣平)
(チリ)
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