サウジアラビア人雇用義務基準「ニタカート・プログラム」を厳格化
(サウジアラビア)
リヤド発
2019年12月06日
アル・ラージヒー労働・社会発展相は12月2日付省令(アラビア語のみ)で、現在、民間企業に課しているサウジアラビア人雇用義務基準「ニタカート・プログラム」のカテゴリー改定(黄色カテゴリーの廃止)を発表した。
黄色カテゴリーを廃止し、6,000人規模の雇用創出を目指す
これまで政府は、各企業の業種と企業規模に応じたサウジアラビア人の雇用割合(%)を定め、雇用比率の達成度合いによって、企業を(1)プラチナ、(2)緑(高)、(3)緑(中)、(4)緑(低)、(5)黄、(6)赤の6段階で評価し、その評価に基づいて企業にインセンティブやペナルティーを付与してきた。今回の改定では、この黄色のカテゴリーが廃止され、2020年1月26日に設定された猶予期間以降、黄カテゴリーの企業は、今後、赤カテゴリーの企業とみなされることになる。現在、黄色カテゴリーの企業に、より多くのサウジアラビア人雇用を促し、2019年第2四半期時点で12.3%といわれている失業率を改善することが目的だ。
12月5日付当地アラビア語紙「アル・エクティサティア」によると、黄色カテゴリーに相当する企業は1万1,900社に上るとされ、仮にこれらの企業がニタカート・プログラム上で緑カテゴリーに移行すると、6,000人の雇用が創出される見込みだ。
(柴田美穂)
(サウジアラビア)
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