鴻池運輸、空港グランドハンドリング大手と提携、特定技能人材も受け入れへ

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月13日

鴻池運輸は11月5日、フィリピンの空港グランドハンドリング大手のマクロアジア・エアポート・サービシス・コーポレーション(MASCORP)の株式20%を、その親会社のマクロアジア・コーポレーション(MAC)から取得した。また、鴻池運輸の連結子会社で、成田空港のグランドハンドリング業務を行う日本空港サービスの株式30%を、鴻池運輸の持ち株会社NKSホールディングスがMACに譲渡する株式譲渡契約を締結した。

鴻池運輸は、急速に業務量が拡大する日本国内の空港におけるグランドハンドリング業務の人材確保のため、MASCORPと提携し、人材交流をはじめ、経験やノウハウの共有を図る。鴻池運輸は外国人技能実習制度を利用し、これまでも年間約300人の外国人技能実習生を受け入れており、2019年4月の日本の入管法改正によって新設された在留資格「特定技能」も活用した上で、優秀な人材確保に努める。

鴻池運輸の田甫能一常務執行役員は、今回の資本提携により、日本国内の空港の人材確保だけでなく、将来的なブラック ジャック ルール ディーラー進出に不可欠な人材の育成が可能になるとコメントした。

MASCORPゼネラルマネジャーのイマーソン・ボノアン氏は「2020年に4,000万人、2030年には6,000万人の訪日客数目標を掲げる日本は、フィリピン国外への事業拡大を目指す同社の戦略上、最高の場所で、MACによる日本空港サービスへの投資リターンだけでなく、日本の最新技術の吸収といったメリットがある」とコメントした。

日本とフィリピンは2019年3月、在留資格「特定技能」を有する外国人材に関する制度の適正な実施のための基本的枠組みに関する協力覚書に署名。日本にとってフィリピンは「特定技能」制度に係わる協力覚書の最初の締結国となった。フィリピン労働雇用省のシルベストル・ベリョ長官は「改正入管法の施行によって、新たに10万人以上のフィリピン人労働者が日本で就労する可能性がある」とコメントした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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