「独身の日」のEC最大手ラザダの国内売上高は120万ペソ
(フィリピン)
マニラ発
2019年11月27日
電子商取引(EC)フィリピン国内最大手でアリババ傘下のラザダフィリピンは、11月11日に実施した「独身の日」キャンペーンの売上高が120万ペソ(約252万円、1ペソ=約2.1円)だったと発表した。11月14日付の地元各紙が伝えた。2,684億元(約4兆260億円、1元=約15円)を記録した中国のアリババの同日の売り上げの0.00006%にしか満たなかった。
ラザダフィリピンは売上高の詳細は発表しなかったが、同社が発表した主要分野のメーカー別売り上げランキングは、表のとおり。
フィリピンでは、口座保有率が25%、クレジットカード保有率が5%程度と低いが、スマートフォンなど携帯電話の保有率は100%を超え、若者を中心に徐々にECが普及しつつあるなど、ECの発展の土壌はできつつある。アリババ傘下のラザダがフィリピン国内最大の月間アクセス数を誇り、テンセントが出資するショッピーやシンガポール発のファッション専門ECサイトのザローラなどが後を追う状況だ。
米国のグーグルとシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスのレポート「e-Conomy SEA report 2019」によると、フィリピンのECの市場規模は、2015年時点(5億ドル)から2019年時点で30億ドルと、年平均成長率(CAGR)47%のペースで成長した。また、2025年には120億ドルの市場規模に成長し、2015年からのCAGRは36%となると予測されているなど、6%台の近年の経済成長率を大きく上回るペースで市場規模が拡大するとみられている。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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