香港・珠海・マカオ大橋開通1周年、交通量は伸び悩む

(中国、香港、マカオ)

広州発

2019年11月08日

香港・珠海・マカオ大橋(以下、大橋)が2018年10月23日に正式に開通して、1年が経過した。香港・珠海・マカオ大橋管理局によると、開通から8月までの交通量(延べ通過車両台数、以下同)は129万360台、1日当たりの平均交通量は8月時点で4,266台だった。香港政府の2008年時点の予測では、2035年には1日当たりの平均交通量を9,300台と見込んだが、現状では目標値の半数に満たない。交通量を車両類型別にみると、乗用車およびタクシーは61万2,865台(構成比47.5%)、シャトルバスは43万3,521台(33.6%)、観光バスは17万7,198台(13.7%)、トラックは6万6,776台(5.2%)となった(表1参照)。

表1 香港・珠海・マカオ大橋の交通量(延べ通貨車両台数)

大橋を通過するダブルライセンス車を5,500台増加

通行量が伸び悩む要因の1つは、一般車両の通過に必要なライセンス(注)の発行数が厳しく管理されていることがある。広東省公安庁は10月24日、3地域間の往来のうち、広東省と香港間の往来に必要なダブルライセンスについて、今後追加で5,500件を発行すると発表した。新たに発行されるライセンスのうち、香港の車両分は5,000件、広東省の車両分は500台となる。それぞれの分野ごとの申請条件は表2のとおりで、11月18日から申請を受け付ける。

表2 香港~広東省間のダブルライセンスの申請条件

(注)広東省と香港の双方向の入境が可能となるライセンス。大橋の通行にはこのライセンスが必要。

(梁梓園)

(中国、香港、マカオ)

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