米南カリフォルニア、火災予防策として一部地域で計画停電を実施
(米国)
ロサンゼルス発
2019年11月01日
米国カリフォルニア州南部の電力会社サザンカリフォルニア・エジソンは10月30日、州内各地で発生している火災の予防策として計画停電を開始した。10月31日午後6時30分時点で5郡(カーン、ロサンゼルス、リバーサイド、サンバーナディーノ、ベンチュラ)の4万1,056世帯で停電が発生しており、同社は、気象状況によっては、停電の範囲をオレンジ郡を含む6郡22万3,563世帯まで拡大すると発表している。計画停電の対象となる地域の詳細ブラック ジャック トランプ やり方を同社ウェブサイトで公開し、段階的に警告を顧客に送るなど、停電に向けた準備を呼び掛けている。
計画停電の背景には、送電線を火元とする火災が乾燥と強風の気象条件で大規模化する事例が多発していることがある。今後も送電線による火災を避ける計画停電が引き続き行なわれる見込みだ。
サザンカリフォルニア・エジソンが10月31日時点で計画停電を実施している郡のうち、カーン郡を除く4郡で山火事が発生しており、消火作業が進められている。各郡の消防当局によると、10月28日にウエスト・ロサンゼルス北部で発生した山火事「Getty Fire」は、745エーカーの範囲に広がり、7,091棟の住宅が被害を受ける恐れがある。火災区域にある観光名所のJ・ポール・ゲティ美術館の被害は確認されていない。
30日にはベンチュラ郡シミバレーで1,723エーカーにわたる山火事「Easy Fire」が発生し、7,000世帯2万6,000人の住民に影響が出ている。31日にはサンバーナディーノ郡で200エーカーに及ぶ山火事「Hillside Fire」が発生し、約490世帯が避難している。
ロサンゼルス周辺でビジネスを行う日系企業の多くは平野部に拠点があるため、現時点では今回の山火事によって事業所が営業休止するほどの影響は見られていない。しかし、工場がある地区の近くで計画停電が行われたという企業もあり、今後の影響拡大が懸念される。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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