マニラ、アジアで最も交通渋滞が深刻な都市に選定

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月03日

アジア開発銀行(ADB)が9月26日に発表した資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、アジア諸国278都市の中でマニラ首都圏が最も交通渋滞が深刻な都市として選定されたことが分かった。

ADBによると、マニラ首都圏の交通渋滞の原因は、効率的かつ経済的な公共交通機関が圧倒的に不足しているためとし、人の移動経路の25%は公共交通機関が利用不可能とした。また、マニラ首都圏の公共交通機関の場合、車を利用した場合の3倍の時間がかかるとした。

例えば、マニラの幹線道路のEDSA通りには17のショッピングモール、47のバスターミナル、数多くのオフィスや学校が存在し、1日当たり41万台の車が通行し、交通渋滞が終日発生している。

マニラ首都圏開発公社(MMDA)の関係者は、マニラが最も交通渋滞がひどい都市として選ばれたことに異論はないとした上で、「要因はさまざまで、1つには給与水準の高いマニラ首都圏に通勤する地方の人々の日中の人口流入が考えられる」とコメントした。

ADBによると、マニラ首都圏に続いて交通渋滞が深刻なアジアの都市は、2位クアラルンプール(マレーシア)、3位ヤンゴン(ミャンマー)、4位ダッカ(バングラデシュ)、5位バンガロール(インド)、6位ハノイ(ベトナム)、7位コルカタ(インド)、8位デリー(インド)、9位プネ(インド)、10位ホーチミン(ベトナム)だった。ADBは人口が500万人を超えるアジア278都市を対象に、Google Mapを用いて交通所要時間を算出した。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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