ブラック ジャック web
(チェコ)
プラハ発
2019年10月23日
商談会では、有機認証を取得し、環境にやさしい商品への関心が高かった。ナチュラルワインのプロモーションイベントを開催している、ソムリエ団体ドルジュストボ(Družstvo)のルチエ・コホウトバ氏は「日本酒は純粋な自然の恵みそのもので、近いうちにわれわれのイベントでも理念に共通する日本酒を紹介したい」と述べた。また、チェコ最大の酒類展示イベントで「プラハ・バー・ショー」と「ワイン・プラハ」の開催者も、日本酒を定期的にプログラムに取り入れたいとの意向を示した。
日本酒ディストリビューターのチパ(C.I.P.A.)、タコフーズ(Tako Foods)とプロサケ(Prosake)の3社も、取り扱う酒類を拡大する予定だ。プロサケのダニエル・プロケシュ氏によると、最近は、酸味が強くワインに近い日本酒よりも、日本酒独特のコメの風味がはっきり分かる商品が好まれるようになってきているとのことだ。
セミナーの試飲会では、チェコソムリエ協会のイボ・ドボルザーク副会長が「辛い料理には濁りが合う」など具体的な組み合わせを提案した。なお、プラハでは最近、ラーメン屋の新規出店が相次いでいる。商談会に参加したラーメン店オーナーによると、濃い味の料理と相性の良い濁り酒、もしくは初心者にも受け入れられやすいスパークリングが最も可能性があるとのこと。好調な売り上げを背景に店舗増を計画する和食店の新店舗でも、日本酒へのニーズは今後ますます高まると期待されている。
(シュトゥルマ・マルティン)
(チェコ)
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