デング熱の死者数が1,000人超え、さらなる感染拡大の恐れ
(フィリピン)
マニラ発
2019年09月18日
フィリピン保健省は9月10日、1月から8月24日までの間にデング熱の感染者数が前年の約2.1倍の24万9,332人となったと発表した。デング熱の感染による死者数は1,021人となった。感染者数を年齢別でみると、5~9歳が全感染者の39%を占めて最も多く、4歳以下が16%、10~14歳が20%、15~19歳が15%を占めた。
保健省のエリック・ドミンゴ次官は地元メディアに対して、西ビサヤ地方の感染者数が4万2,694人、死者数は186人と全国で最も流行していると説明した。その他の流行地域として、カラバルゾン地方(感染者数:3万5,136人、死者数:112人)、北ミンダナオ地方(1万8,799人、69人)、サンボアンガ半島地方(1万7,529人、93人)、東ビサヤ地方(1万7,107人、52人)を挙げた上で、「例年9月から12月はデング熱のような蚊が媒介する病気が最も流行する時期であるため、各コミュニティーで効果的な対策をとる必要がある」と説明した。
保健省によると、2019年のデング熱の感染者数は、1月から8月24日までの結果を踏まえると、2012年以降で最多になるとみられる。2012年以降2018年までは通年で11万3,000人から22万人の感染者数にとどまっていた。デング熱の急速な感染拡大を受け、保健省は7月に「国家デング熱警報」を発令した。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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