ライドシェア大手グラブ、電動スクーターサービスを試験運用へ
(フィリピン)
マニラ発
2019年09月02日
ライドシェア大手グラブ(本社:シンガポール)のフィリピン子会社であるグラブ・フィリピンは8月28日、フィリピン観光省(DoT)との間でパーソナルモビリティーの活用による観光促進に関する覚書を締結した。
スペイン統治時代の城塞(じょうさい)跡で、世界遺産登録の教会などが建ち並ぶマニラ首都圏のイントラムロス地区において、同社が30台の電動キックスクーターを配備し、3カ月間にわたって無料で観光客に貸し出す。
同社のブライアン・クー社長は、今後拡大するパーソナルモビリティー市場を見据え、将来的にはケソン市、パッシグ市、スービック市、クラーク市といった広域での展開を検討すると説明したが、他国への展開の可能性については言及しなかった。
また、同社長はサービスの提供拡大のためには、各都市がバイクレーンに関する制度を整備することや、内務自治省(DILG)による安全な歩道やバイクレーンの整備、拡充が必要とした。
イントラムロス地区では、グラブの筆頭株主であるソフトバンクが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の実証実験を受託し、2016年から2018年にかけて電動三輪タクシーの実証実験を実施した経緯がある。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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