フィンランド企業、ウルグアイで新規のパルプ工場建設を発表

(ウルグアイ、フィンランド)

ブエノスアイレス発

2019年08月07日

フィンランドの製紙会社UPMは7月23日、ウルグアイ国内に第2工場の建設のため27億ドルの投資を決定したことを発表した。UPMによると、GDPの2%増、輸出額の12%増、4,000人の直接雇用を見込んでおり、人口約350万人のウルグアイにとっては大きな経済効果を与える見通しとなる。新工場の建設地は中部ドゥラスノ県パソ・デ・ロス・トロス近郊で、ユーカリ材パルプを年間210万トン生産することを計画している。2022年下半期の稼働開始を目指す。

UPMは既にウルグアイ南西部のリオネグロ州フライ・ベントスに2007年から第1工場を稼働させており、パルプを年間130万トンを生産している。その実績を踏まえた今回の新工場建設は、原材料調達から生産、最終的な輸出に至るまでのサプライチェーンとして、ウルグアイのロケーションと政府の協力などを総合的に判断したものとされている。

工場建設に併せて、UPMは生産されたパルプの輸出港の機能を担う首都モンテビデオの港湾施設の整備のために、2,800万ドルの投資を行うことも発表した。新工場からモンテビデオ港までは270キロを超えるが、その間を走る路線については、「中央鉄道プロジェクト」としてウルグアイ政府が官民パートナーシップ(PPP)を実施。ペルー、スペイン、ウルグアイ、フランスによる企業コンソーシアムが落札し、5月から工事を開始している。

(紀井寿雄)

(ウルグアイ、フィンランド)

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