深セン市を「中国の特色ある社会主義先行モデルエリア」に指定、デジタル通貨の研究を支援
(中国)
広州発
2019年08月26日
中国国務院は8月9日、「深センにおける中国の特色ある社会主義先行モデルエリア建設の支援に関する意見」(以下、意見)を発表した。深セン市を21世紀中ごろまでにイノベーションと法治、文化、民生、環境保護などの面で国際的に手本となる都市に発展させる。
意見では、「深セン市は魅力、エネルギー、活力、イノベーション力に満ちた国際的なイノベーション型都市に成長を遂げた」と評価しつつ、「中国の特色ある社会主義先行モデルエリア」となることで、さらに高いレベルの改革開放を進めることができるとした。また、広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)戦略を通じ、「一国二制度」事業の発展を豊かにする新たな実践にも役立つとした。
モデルエリアの戦略的位置付けとして(1)全国トップレベルの質の高い発展、(2)法治都市のモデル、(3)都市文明の模範、(4)幸福な民生の手本、(5)持続的発展の先駆けが示され、2025年、2035年、21世紀中ごろまでに達成すべき目標が掲げられた(表1、2参照)。
具体的な実施内容として、分野ごとに16項目が示されている。イノベーションでは、第5世代移動通信システム(5G)、人工知能(AI)、サイバースペース科学・技術、バイオブラック ジャック アプリ、バイオ医薬などの分野で新たな担い手の設立を支援し、国際科学技術ブラック ジャック アプリセンターや、新たなメカニズムを持つ医学科学院の建設を模索する。
金融では、デジタル通貨の研究や、モバイル決済などのイノベーティブな活用を支援する。また、香港・マカオの金融市場との相互連携、金融製品の相互認証を進める。人民元の国際化についても全国に先駆けた試みを行い、クロスボーダーでの金融監督・管理制度のイノベーションを模索する。国際海洋開発銀行の設立も検討する。
文化・観光では、クルーズ船ターミナルの建設や、香港・マカオとのデジタルクリエーティブ産業での協力を目指す。深セン市におけるイノベーション・クリエーティブデザイン学院の建設や、国際的な賞の創設などが盛り込まれた。
広東・香港・マカオグレーターベイエリアについては、深セン・香港科学技術イノベーション協力区の建設を推進し、共同開発モデル、イノベーション科学技術管理メカニズムを模索。人材、資金、技術、ブラック ジャック アプリなどの効率的な流動を促進する。
そのほか、海洋都市としての発展や、ビッグデータ活用による社会管理の強化などが盛り込まれた。
(河野円洋)
(中国)
ビジネス短信 7b9ec19d64dbb50b