CHINA AID、日本企業の出展数は過去最多の78社

(中国)

上海発

2019年07月01日

「2019上海国際福祉機器・リハビリ医療博覧会(CHINA AID 2019)」(以下、CHINA AID)が6月11~13日、上海新国際博覧センターで開催された。CHINA AIDは2000年から開催され、現在では中国最大規模の福祉関連展示会となっている。

出展面積は3万平方メートルと前年より2割増となり、20カ国・地域から365社が出展した。35%は外国企業で、日本からは過去最多となる78社・団体が出展し、出展オンライン カジノ ブラック ジャックでも最も多かった。日本企業以外ではドイツ、米国、オーストラリア、台湾企業の出展が比較的多かった。来場者数は4万7,890人で、2018年(4万2,919人)を約1割上回った。

日本企業が出展したのは、介護サービス、介護用品、福祉用具、リハビリ、施設の設計、食品など、幅広い商品とサービスなどだった。出展理由は、全国各地から来場する専門バイヤーの発掘のほか、自社商品の認知度の向上、新商品に対する消費者の反応調査などさまざまだった。日本の高齢者産業の理念をより多くのバイヤー・消費者に理解してもらうため、器具やサービスを提供する企業数社が一緒に出展するケースも見られた。

車いすメーカーのカワムラサイクルはここ数年連続して出展している。中国現地法人の漳州立泰医療康復器材の澁谷康弘副総経理は「国内の他の地域の展示会と比較して、CHINA AIDは質の高いバイヤーの来場が明らかに多い」と評価した。また、高齢者の来場も多く、消費の嗜好(しこう)調査と購入を希望する消費者への販売店案内が可能な点も出展メリットとして挙げている。国内で最も高い消費力を誇る上海市では、数年前は価格を優先する消費者が多かったが、近年は機能や品質に優先度が変わりつつあるという。

一方、初出展の日本企業も多かった。高齢者向け住宅や介護施設向けに家具を製造・販売する企業によると、引き合いが多数あったという。会場内には高齢者向け家具を取り扱う中国企業の出展も少なくなかったが、日本製とは品質面でまだ差がみられ、高品質の家具を求める市場への参入余地が確認できたという。

出展企業の半数強は中国企業だった。今年の新しい特徴としては、認知症介護サービス、介護用品・福祉用具のレンタルサービス、介護施設向け給食サービスなど、国内でまだ十分に普及していない分野への取り組みをPRする企業が増えてきたことだ。言い換えれば、それらはいずれも日本企業に強みがある分野であり、日本企業としては展示会を通じて中国企業の動向も知ることができる。

CHINA AIDは2020年に20周年を迎えることとなり、展示面積はさらに3つのホールに拡大される予定。

写真 CHINA AIDのオンライン カジノ ブラック ジャックの出展ブース(ジェトロ撮影)

CHINA AIDの日本企業の出展ブース(ジェトロ撮影)

(徐暁蕾、呉冬梅)

(中国)

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