コロンビア産アボカド、7月31日から日本向け輸出解禁

(コロンビア)

ボゴタ発

2019年07月26日

コロンビア農業・地方開発省は7月24日、同国産アボカド(ハス種)の日本向け輸出が7月31日から解禁になると発表した。2008年にコロンビアが日本に輸入解禁を要請して以降11年におよぶ交渉を重ね、コロンビアの検疫措置案が日本で認められたため、解禁に至った。

コロンビアは世界有数のアボカド生産国だ。国連食糧農業機関(FAO)の統計データベースによると、2017年のコロンビアのアボカド生産量は31万4,275トンで世界5位。1位のメキシコが202万9,886トンと全体の3割以上のシェアを占め、次いで、ドミニカ共和国、ペルー、インドネシアと続く。一方、国際貿易センター(ITC)の統計で輸出額をみると、2018年のコロンビアのアボカド輸出額は7,619万ドルで世界31位。世界最大の生産国かつ輸出国でもあるメキシコの輸出額28億9,348万ドルと比べると、その差は大きい。ただ、伸び率をみると、前年比で輸出額は14%増、2014年と比べると90%も増加している。農業・地方開発省によると、1~5月の輸出額は4,710万ドルで前年同期と比べ30.8%増加しており、政府目標の2020年までに生産量大幅増加に向けて、引き続き取り組んでいくと述べた。

ITCの統計によると、2018年の世界のアボカド主要輸入国は、1位が米国で24億4,800万ドル、次いで、オランダ(5億3,800万ドル)、フランス(4億900万ドル)、ドイツ(3億1,700万ドル)、スペイン(2億8,000万ドル)と続く。日本は8位で2億1,800万ドルを輸入しているが、日本は8割以上をメキシコから輸入している。

コロンビアはアボカド栽培に適した気候で、脂肪含有量が多く風味の良いアボカドが1年中収穫できる。2017年には12年間の交渉を経て、世界最大のアボカド消費国である米国市場への参入を果たした。イバン・ドゥケ大統領が7月29日から中国を訪問予定だが、ここでもコロンビア産アボカドの輸出へ向けトップセールスを行う計画だ。

政府は違法作物撲滅のため、農家に対しアボカド栽培などへの転換を推し進めており、7月3日にはカルダス県が国連から初めて違法作物ゼロの認証を得るなど、アボカド栽培は社会課題解決にも貢献している。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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