三菱重工、ボンバルディアの小型旅客機事業取得に向けて交渉
(日本、カナダ)
米州課
2019年06月06日
三菱重工業は6月5日、カナダ航空機大手ボンバルディアのリージョナルジェット事業の取得に向けて交渉を進めていることを明らかにした。ただし、現時点で決定した事項はないとしている。ボンバルディアも同日、同社の小型旅客機事業のカナディア・リージョナル・ジェット(CRJ)事業について、三菱重工業と交渉中であり、合意に達する前に同社経営陣によるさらなるレビューと分析や、取締役会による承認が必要で、三菱重工業もデューデリジェンス(投資先の価値、リスク調査)や承認プロセスを経る必要があると述べた。米航空専門メディアのエアカレントは6月4日、両社が最終合意に達した場合には、早ければ6月17日に開催されるパリ航空ショーで正式発表される可能性があると報じている。
ボンバルディアのCRJ事業では現在、1クラス最大78席のCRJ700と、最大90席のCRJ900、最大104席のCRJ1000の3機種を製造しており、飛行可能距離は、2,593~3,056キロとなっている。
一方、三菱重工業の子会社の三菱航空機は1クラス最大80席のMRJ70と最大92席のMRJ90の2機種を開発しており、2020年半ばの初納入を目指している。MRJにとってCRJはライバル機であり、機密ブラック ジャック トランプ やり方の不正入手や開発を阻害する反競争的行為をめぐり、双方が提訴する事態となっている。三菱重工業によるCRJ事業取得が実現すれば、訴訟の決着やMRJの開発・販売・保守体制の強化などが指摘されている。
(中溝丘)
(日本、カナダ)
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