メキシコ政府、USMCA批准承認法案を上院に送付

(メキシコ、米国、カナダ)

メキシコ発

2019年05月31日

メキシコ政府は5月30日、2018年11月30日に署名された米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の条文を議会上院に送付した。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は同日の記者会見で、4月30日に通常会期が終了した上院に対し、臨時会期を招集し、批准承認の審議を早期に終えることを求めた。マルセロ・エブラル外相は「5月20日に、米国通商拡大法232条に基づく米国の追加関税がメキシコとカナダに対しては撤廃されており、メキシコ国内でUSMCAの批准に向けたハードルは乗り越えられた」とし、議会の批准承認の審議のためにUSMCAの全条文を上院に送付することを決定したと語った。

グラシエラ・マルケス経済相は、3カ国合計のGDPは22兆ドルに達し、1兆2,000億ドルの貿易が行われている経済統合の重要性を強調した。また、1999~2018年に米国とカナダからメキシコに合計2,500億ドルの対内直接投資が行われていることを紹介し、メキシコにとって、この2カ国は最重要な投資国だと語った。

経済省の30日付プレスリリースによると、メキシコのUSMCA批准プロセスは、既に前日に批准承認法案を議会に送付しているカナダと歩調を合わせているとし、米国でもトランプ大統領が同様の法案を同国議会に送付することが重要だと促している。

(中畑貴雄)

(メキシコ、米国、カナダ)

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