輸入時の統計税、0.5%から2.5%に引き上げ

(アルゼンチン、ウルグアイ)

ブエノスアイレス発

2019年05月08日

アルゼンチン政府は5月6日、政令第332/2019号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを官報公示し、輸入時の諸税の1つである統計税(Tasa de Estadística)をこれまでの0.5%から2.5%に引き上げることを発表した。一時輸入を含む輸入品が対象で、期間は5月7日~12月31日まで。

統計税は税関法(1981年法律22415号、762条)に規定され、税率は政令第37/1998号によって、それまでの3%から0.5%に引き下げられていた。政府は、その後20年近い輸入業務と統計に関連する諸情勢の変化に対応する必要があることや、ウルグアイなどの周辺国が既に統計税と同様の諸税の料率を引き上げていることに鑑み、期間限定ながら引き上げることを判断した(注)。

今回の政令の別添では、統計税の税額上限が定められた。輸入額1万ドル未満では150ドル、1万ドル以上10万ドル未満では2,500ドル、10万ドル以上100万ドル未満では2万5,000ドル、100万ドル以上は12万5,000ドルとした。

政府の判断の背景には、2019年の達成目標である基礎的財政収支(プライマリーバランス)の均衡を目指す中、2019年の税収の伸び悩みが見られることへの対策の一環ともみられている。

(注)ウルグアイは2017年10月、財政収支バランスの維持のため、輸入諸税(Tasa Consular)を引き上げた。メルコスール域内国からの輸入品に対しては2%から3%に、域外国からは同様に2%から5%とした。なお、引き上げ後の税率の適用期間は2020年までの時限的なものとなっている。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン、ウルグアイ)

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