セブン-イレブン、福建省に日系コンビニとして初進出

(中国)

広州発

2019年05月17日

セブン&アイ・ホールディングスは4月11日、完全子会社のセブン-イレブン(中国)が、セブン-イレブンのフランチャイズ権を福建省福州市の福建榕寧便利店管理に付与したと発表した。2019年秋をめどに福州市でセブン-イレブン店舗の展開を開始する。福建省で初の日系コンビニエンスストアチェーンの進出となる。

福建榕寧便利店管理は、小型百貨店を運営する三福服飾および福建榕寧投資の子会社として2月28日に設立、登録資本金は5億元(約80億円、1元=約16円)となっている。

福建榕寧便利店管理の楊積勇総経理は「(1店目の設立を予定する)鼓楼区は福州市の中心エリアで、オフィス、住宅などが密集している。商圏として成熟度が高く、24時間営業に十分な潜在的市場と消費者の認知がある。今後、付近に直営店3~5店舗を出店する計画」(東南網4月12日)としている。

政府が誘致に向け支援

福建省政府は近年、コンビニエンスストア誘致に力を入れている。福州市政府は3月12日に「福州市コンビニエンスストア企業発展促進に関する若干の支援措置」(榕商務流通[2019]28号)を発表し、条件を満たした企業が年間10店舗以上をオープンした場合に、1店当たり直営店は2万元、フランチャイズは2,000~5,000元を補助するなどの支援策を打ち出した。また、3月21日には「福州市コンビニエンスストアおよびチェーン本部企業の登録便利化推進に関する実施法案」(榕市場監管審[2019]128号)を発表し、設立手続きの簡素化などを進めてきた。

店舗数は発展の余地あり

福建省チェーン経営協会と福建省東南商務管理研究院の「2017年福建省チェーン店トップ50、コンビニトップ10分析報告」によれば、2017年の福建省のコンビニ店舗は前年比18.7%増の3,434店、総売上高は41億3,700万元だった。企業別の店舗数は「見福便利店」(「便利店」はコンビニエンスストアの意)を運営する厦門(アモイ)見福連鎖管理が1,237店で1位となっている(表参照)。2017年の福建省の人口は3,911万人で、人口1万人たり店舗数は0.9店となる。日本の約4.4店に比べ、低い割合にとどまっている。

表 ブラック ジャック ルール ディーラーコンビニトップ10企業の店舗数

(河野円洋)

(中国)

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