2018年の新車販売台数、2年ぶり減少
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2019年04月12日
南アフリカ共和国の自動車製造者協会(NAAMSA)によると(注)、2018年の新車販売台数は、景気減速の影響などにより、前年比1.0%減の55万2,226台となり、微減ながら2年ぶりに前年を下回った(表1参照)。2019年は景気が上向くとの見方から、NAAMSAは販売台数を0.8%増と予測する。
メーカー別に乗用車販売台数をみると、フォルクスワーゲン(VW)グループが前年比4.1%増の8万3,288台で、前年に続き首位を維持した。乗用車2位のトヨタも前年比2.0%増の7万170台だった。前年4位の現代が2.5%増の3万2,288台と3位に浮上。前年3位のフォードは2万6,673台(前年比28.5%減)で4位となった。他の日系企業では、日産が2年連続の2桁成長となる前年比21.4%増で2万2,356台。マツダが1万4,091台(9.7%増)、スズキが1万1,757台(37.8%増)、ホンダが7,530台(4.8%増)で、国内全体で新車販売台数が減少した中でも、日系自動車メーカーの活躍が目立った。商用車(中・大型を含む)を合わせた2018年のマーケットシェアでは、トヨタが前年より1.3ポイント増の24.2%となり、39年連続で首位の座を守った。
2018年の生産台数は前年比1.6%増の61万854台となり、2年連続で増加した(表2参照)。国内生産台数の半数超の34万8,894台が輸出向けで、2018年を通じた通貨ランドの下落を受けて輸出競争力が向上し、特に小型商用車の輸出(主に欧州向け)が前年比20.9%増の12万8,005台と好調だった。
南ア政府は2018年11月に、2021年から2035年までの新自動車産業政策を発表した(2018年12月3日記事参照)。現地サプライヤーからの調達を促進し、国内でより多くの付加価値を創出する自動車メーカーを手厚く優遇する内容で、2035年までに国内生産台数を140万台まで拡大させる目標を掲げている。
(注)3月4日発表。
(高橋史)
(南アフリカ共和国)
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