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(ロシア)
欧州ロシアCIS課
2019年04月05日
ロシア政府は4月3日、連邦政府決定第303号「アルミ製ホイールの輸入ライセンス制度について」(2019年3月21日付)を公示し、2018年7~12月まで実施したユーラシア経済連合(EEU)加盟国以外を原産地とするアルミ製ホイール(HSコード8708 70 500 9)の輸入に際し、ライセンスの取得を義務付ける制度(2018年7月23日記事参照)を4月10日から10月9日まで再導入することを決定した。
決定によると、対象が除外される国は前回の実施時と同じ。輸入ライセンスは産業商務省が発給する。発給は、2014年5月29日付のEEU条約付属書7別添に記載のあるライセンスの発給と輸出入許可に関するルールに基づくとしており、その際に必要な文書を以下のとおり規定している。
アルミ製ホイールが国連規則第124号「乗用車用ホイール」の適用範囲に含まれている場合
- 同規則への適合に関するジュネーブ協定加盟国政府によって発給された公式確認通知の原本もしくはメーカーによる認定謄本
- 連邦技術規則・計量庁による同公式確認通知の有効性を確認した書簡原本
アルミホイールが国連規則第124号の適用範囲に含まれていない場合
- アルミホイール供給契約に関する契約書の原本またはコピー
- アルミホイールが乗用車、小型トラック、重被牽引車などのカテゴリー車種向けでない旨を記載した申告書(書式自由)
- 国連規則第124号の適用範囲外であるとする連邦技術規則・計量庁による書簡
水際での管理は連邦税関局が実施する。輸入ライセンスがない場合でも、製品試験のためサンプルを輸入する場合、貿易事業者は通関申告の際、以下の書類を提出する。
- 連邦技術規則・計量庁による、国連規則第124号にのっとった公式確認通知の受領に向けた申請であること確認した書簡
- ジュネーブ協定への適合に関する認証試験実施に関する試験場との契約書原本もしくはコピー
- サンプル選定に関する確認書原本またはコピー
ロシアの報道によると、同ライセンス制度は中国産の低品質のアルミ製ホイールの市場シェア拡大などを背景に、2018年7月に導入された。施行期限が切れる2018年12月中旬には、産業商務省が制度を延期する政府決定を準備していたが実現せず、4月10日から10月9日までの制度再導入となった。ロシアアルミニウム協会によると、中国製のアルミホイールのうち、80%は必要な試験を行われずに適合証明書が発給されているとしている。
2017、2018年のロシアでのアルミ製ホイールの輸入状況は表のとおり。ライセンス制度が導入された2018年第3四半期(7~9月)を皮切りに、中国からの輸入量が減少している。一方、ベラルーシからの輸入が急増していることから、中国製からベラルーシ製に切り替えられたか、もしくは中国製ホイールの輸入業者が(ロシア輸入時にラインセンス取得の必要がない)EEU加盟国のベラルーシ経由での輸入に切り替えた可能性がある。
(齋藤寛、高橋淳)
(ロシア)
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