ボゴタメトロの入札参加事業者が確定
(コロンビア)
ボゴタ発
2019年04月08日
コロンビアのボゴタ地下鉄公社は4月1日、高架式の「ボゴタメトロ」1号線の一般競争入札に関し、事前審査を通過した6つの企業体を発表した。事前審査にはメキシコ、ブラジル、スペイン、フランス、イタリア、中国、韓国など12カ国の39社からなる7つの企業体が参加した。審査を通過したのは、ボゴタメトロコンソーシアム、APCAメトロキャピタル、サンライズコンソーシアム、APCAトランスミメトロ、1号線コンソーシアム、ユニオンメトロキャピタルの6グループ。サンライズコンソーシアムには、日立グループの日立レールイタリアが加わっている。入札は8月に実施され、10月までに落札者が決定される予定だ。落札した企業体は設計、プロジェクトの一部の資金調達、建設、車両および設備提供を担い、開通後20年間の運営と保守を引き受ける。
ボゴタのメトロ構想は何十年にもわたって議論されてきた。人口が630万人を超えた2000年には、BRT(バス・ラピド・トランジット)システムの「トランスミレニオ」が導入され、現在では全長113キロ、143の停留所を有する。しかし、首都の人口は毎年10万人を超えるスピードで増加しており、利用者の需要に追い付いていない。2016年5月にようやくボゴタ地下鉄公社が設立され、同年9月、フアン・マヌエル・サントス大統領(当時)とエンリケ・ペニャロサ・ボゴタ市長が1号線を建設することに合意した。
ボゴタメトロ1号線は市の東西を結ぶ全高架式で、全長23.96キロメートル。全16駅のうち10駅は既存バスと相互乗り入れを可能とする。沿線の地区を見ると、住民の39%が低所得層、56%が中間所得層に属しており、公共交通機関をより必要とする人たちに恩恵が行きわたると言えるだろう。始発駅から終着駅までの所要時間は27分となり、現在の3分の1に短縮される。投資総額は85億ドルで、政府が70%、ボゴタ市が30%を負担する。2024年の開業を見込む。
(茗荷谷奏)
(コロンビア)
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