岩谷産業、カジノ ブラック ジャック
(米国)
ロサンゼルス発
2019年04月09日
大手ガスメーカーの岩谷産業(本社:大阪・東京)は4月3日、日系企業として初めてとなる、米国での水素ステーションの運営を開始したと発表した。メッサーグループ(本社:ドイツ)がカリフォルニア州で運営していた、4カ所のステーションを買収し、今後数年間で20カ所程度の展開を予定している。
また、大手商社の三井物産(本社:東京)も同日、カリフォルニア州で水素ステーションの開発・運営を手掛ける米国最大手のファーストエレメント・ヒューエルとの協業開始を発表。米国での水素インフラのさらなる充実を目指し、水素ステーションの開発や整備を行いつつ、他地域への展開も目指すとした。
燃料電池車(FCV)を推進する産業界と州の連携である「カリフォルニア州燃料電池パートナーシップ」(CaFCP)によると、2019年4月1日時点の同州でのFCV販売台数は6,315台。これは日本国内の販売台数の2倍以上だが、現在稼働している水素ステーションは日本の3分の1程度の39カ所にとどまっており、今後、水素ステーション事業の成長が期待されている。
カリフォルニア州では2018年度、2045年までに州内で使用される電力の100%を再生可能エネルギーと温室効果ガス排出がないエネルギーで賄うとする法案を可決した(2018年10月1日記事参照)。FCVに注目が集まる中、CaFCPは2030年までに水素ステーション1,000カ所設置を目指す計画も発表している。
それに伴い同州は、既存の自動車メーカーに対して排ガスゼロ車(ZEV)の販売比率を高めるため、2025年までに販売義務割合を16%に引き上げるなど、「ZEV規制」を強化しつつ、新たに「低炭素燃料基準」(LCFS)規制を施行。ガス事業社・販売業者に対しても、販売能力に基づいてクレジット取得を可能とし、水素ビジネスの新規参入を促進している。
今後は乗用車のみならず、輸送用トラック、バス、船、鉄道などの航続距離が長い車両などにも対応できるよう、州以外の地域でも、各水素ステーション事業者は範囲拡大を模索している。
(村田颯馬)
(米国)
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