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(中国)
大連発
2019年03月15日
大連市で3月2日、オリックス出資の総合不動産施設の着工式が行われた。北東アジア地域の金融センター、日中のビジネス・カルチャーセンター、イノベーションセンターを目指す複合施設で、大連市の新たなランドマークが誕生する。
この施設は大連市東港CBD(Central Business District)に立地し、建築面積は24万6,000平方メートル、ツインタワーはそれぞれ41フロア、高さは202.08メートルとなり、オリックスをはじめ中国東方資産管理グループ、大連市国有企業および有数の中国金融サービス企業との共同開発プロジェクトだ。オリックスは「グランフロント大阪」の運営ノウハウを生かし、シェアリングエコノミー、コミュニティー、ブランディング、エンターテインメントなどを融合する「ナレッジキャピタル」を目指す。東港CBDの経済発展の新たな原動力になることが期待されている。また、現在中国では知的財産権保護の重要性に対する認識が高まっており、オリックスは大連市政府と協議し、日中技術交流、製品展示、技術力評価、マッチング、金融サービスなどの機能を持つ「日中知財取引センター(仮称)」も入居させる予定だ。
オリックスは2010年に大連市に進出した当初から、日本企業への投融資、金融業イノベーションなどの戦略を打ち出していた。2018年6月に、中国東方資産管理グループと大連市で一連の事業の戦略提携MOUを締結し、今回のビルの共同開発の運びとなった。
中国東方資産管理グループは1999年に中国財政部が出資し設立した大手資産管理企業で、傘下には資産管理以外に、銀行、証券、保険、格付け、マイクロファイナンス、投資事業を持つ総合金融サービス企業であり、総資産は約17兆円。
2018年後半から、大連市は外資誘致の優遇政策を相次ぎ公表している。7月に「大連市対外開放拡大外資利用の若干の政策措置」、8月に「大連市の外国投資重点産業支援策の実施細則」、9月に「大連市の外資誘致の本社設立支援策の実施細則」を公表するなど、大連市は外国投資誘致を全面的に支援する姿勢を見せている。
大連市商務局の統計によると、2018年の同市への外国企業の新規進出は、合弁企業が82社、独資企業が137社で、それぞれ前年比17.1%増、19.1%増と2桁の伸びを記録した。業種別では、第三次産業の新規進出案件が181社で全体の82.6%を占めた。また、国・地域別では日本が57件と最も多く、次いで韓国44件、香港39件で、それぞれ16.3%増、15.8%増、14.7%増だった。
(李莉)
(中国)
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