エストニア議会選、野党第1党の改革党が最大議席を獲得
(エストニア)
ワルシャワ発
2019年03月06日
エストニアで4年ぶりとなる議会選挙(101議席)が、3月3日に実施された。選挙結果は、野党第1党の改革党が最も多い34議席を獲得し、続いて与党で多くのロシア系住民からの支持を集める中央党が26議席を獲得した(表参照)。前回の選挙との大きな違いは、極右政党の保守人民党が得票数を大きく伸ばして19議席を獲得したことや、現連立政権で酒税増税などを主導した社会民主党が議席を減らし、10議席となったことだ。
今回の選挙結果により、現在の与党である中央党、祖国党と社会民主党は合計議席数が48と、過半数(51議席)に満たないため、次期政権での3党連立は成立しないこととなった。次期政権成立に向け、今後数日以内に改革党が保守人民党以外と連立交渉を行う予定だ。しかし、祖国党と社会民主党は2016年11月の議会解散時に、当時の連立政権を構成していた改革党から、中央党へ連立を組む相手を乗り換えた経緯があり、次期政権の成立は難航することが予想される。
今回の選挙では、女性議員の議席数が歴史上最も多い29議席となったことや、期日前の電子投票を行った有権者が前回選挙から大幅に増えて27万4,232人となり、全有権者の約40%を占めたことも大きな特徴だ。
(吉戸翼)
(エストニア)
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