2018年の新車販売台数は前年比3%減
(オーストラリア)
シドニー発
2019年02月27日
オーストラリア連邦自動車産業会議所(FCAI)の発表(1月4日)によると、2018年の新車販売台数は、過去最高を記録した2017年に比べて3.0%減の115万3,111台となったものの、7年連続で110万台を超えた。セグメント別では、乗用車のシェアは32.8%となり、前年の37.8%から5.0ポイント縮小した一方、スポーツ用多目的車(SUV)のシェアは43.0%と、前年の39.2%から拡大した(表1参照)。
新車販売台数ランキングをメーカー別にみると、首位のトヨタは国内市場の18.8%を占めた。続いて、マツダ(シェア:9.7%)、現代(8.2%)、三菱自動車(7.4%)、フォード(6.0)の順だった(表2参照)。
車種別のランキングでは、トヨタ「ハイラックス」が前年比9.8%増の5万1,705台で、前年に引き続き最も売れたモデルとなった(表3参照)。次いでフォード「レーンジャ」が4万2,144台で2位となり、トヨタの「カローラ」が3万5,230台の3位、マツダの主力車種「マツダ3」が3万1,065台の4位、現代の主力車種「i30」が2万8,188台の5位だった。
今回の結果について、FCAIのトニー・ウェーバーCEO(最高経営責任者)は「2018年の新車販売数の減少は、住宅市場の価格下落、金融の引き締め、干ばつなど含め、オーストラリア経済の減速を反映したもの」と説明した。消費者の好みの傾向に関しては、「SUVは2018年に43%を占めた。前年に予想したとおり、消費者はSUVの快適さや柔軟さ、実用性を引き続き好んでいる」とした。
2019年1月も減少傾向が続く
FCAIの2月5日の発表によると、2019年1月の新車販売台数は前年同月比7.4%減の8万1,994台だった。ウェーバーCEOは「消費者の消費意欲が低下している」とし、「連邦総選挙を控えていること、不動産市況の下落、金融機関の貸し出しの引き締めなどにより、現在の経済状況は厳しい面がある」とコメントしている。
(小柳智美)
(オーストラリア)
ビジネス短信 fb078c7865395188