セルビア・トルコ自由貿易協定に農産品を追加

(セルビア、トルコ)

ウィーン発

2019年01月25日

セルビアのラシム・リャイッチ副首相兼通商・観光・通信相は1月10日、トルコ議会がセルビア・トルコ自由貿易協定(FTA)に農産品を加える新協定を批准した、と発表した。セルビア・トルコFTAは2010年9月に発効したが、工業製品の関税削減・撤廃を内容とするもので、農産品は対象外とし、継続して協議すると規定されていた。

セルビア、トルコ両国は2018年1月30日に農産品に関するFTAに署名し、セルビア議会では2018年9月25日に批准している。セルビア政府は国内での批准を既にトルコに通達済みで、新協定はトルコからの正式通達があった月の翌月の初日に発効する。

今回の新協定により、セルビアは年間、牛肉5,000トン、未精製ヒマワリ油2万5,000トン、精製ヒマワリ油1万トン、ヒマワリ種子1万5,000トン、家畜用飼料5,000トン、特定種類の焼き菓子500トンなどを、無税でトルコに輸出できるようになるという。また、グリーンピースや大豆、スイートコーン、プルーンも、従来の2倍相当量を無税での輸出が可能となる。通商・観光・通信省によると、新協定の対象品目リストの英語版は、協定発効日にセルビア税関のウェブサイトに掲載される。

リャイッチ氏は、今回の農産品に関するFTAがトルコへの輸出を刺激し、2018年に初めて10億ユーロを超えた両国間の貿易がさらに拡大することを望んでいると述べた。

(鈴木秀男)

(セルビア、トルコ)

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