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(インド)
チェンナイ発
2019年01月23日
南部のタミル・ナドゥ(TN)州で1月1日から、使い捨てプラスチック規制が14品目を対象に始まった。2018年6月にはTN州首相が2019年1月1日以降の使い捨てプラスチックの製造、使用などを禁止する規制の導入を発表し、州政府は規制品目などを盛り込んだ通達を出していた()。この通達に対し、州内では「拙速な導入だ」として、業界団体を中心に批判が上がっていたが、州政府は規制品(添付資料参照)や代替品の例示、調達先の紹介など、規制の円滑な実施に向けて取り組んできた。
規制開始の1月1日以降、チェンナイ市内では規制当局が小売店などを巡回し、抜き打ち検査を行っているが、今のところ目立った混乱は起きていない。多くの小売店では、レジ袋が有料の生分解性のものに置き換えられ、買い物客の中にはマイバッグを持ち込む姿も見られるほか、食事配達サービスでもアルミや紙を利用した包装へと移行しつつある。
取り締まり強化の動きも
規制の導入はおおむね順調な滑り出しとなった一方で、実効性担保に向けた取り締まり強化の動きも見られる。その1つが違反者に対する罰則の整備だ。罰金の徴収などについては、カルナータカ州など同様の規制を導入済みの他州の事例を参考に制定される見込みだ。また、他州からプラスチック製品が流入することを防ぐ体制構築も進められている。州汚染管理局のシャンブ・カロリカル局長は「関係部署と協力し、州境のチェックポストで監視することなどを検討している」とした(「タイムズ・オブ・インディア」紙2018年12月31日)。
14品目以外は規制対象外に
規制開始直後、当局が規制リストに列挙された14品目以外の使い捨てプラスチック製品を没収する事態が一部で発生していたが、マドラス高等裁判所は1月10日、州政府に対し、規制品以外の使い捨てプラスチック製品の取り締まりを禁止するよう言い渡した。これにより、ペットボトルやごみ袋、各種日用品(牛乳・食用油のプラスチック容器やバケツなど)といった、14品目以外のプラスチック製品は規制対象外となることが明らかになった(「タイムズ・オブ・インディア」紙1月10日)。
(榎堀秀耶)
(インド)
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